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物とか服とか思ったこと等メモ、雑記

瀬尾まいこ氏 「春、戻る」

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衝動に駆られて本を読むと、つい最近思っていたことが文章化されているのを目にして、ぎくっとすることはよくあります。私にとってはわりとよく遭遇する出来事です。

 

私は春日庵の山田さんしか知らない。けれど、山田さんだってすんなりと和菓子屋になったわけじゃないのだ。誰だって、今日までをただそのまま歩いてきたわけじゃない。いろんなものに折り合いをつけて、何かを手放したり何かに苦悩したりしながら、生きていく方法を見出してきたのだ。 

 

瀬尾まいこ氏「春、戻る」を読了。

このタイミングで手に取ったことに驚きです。

 

生きる方法とか道はひとつじゃないし、自分の考えている通りに自分をはめようとしなくたっていい。というか、完璧に予想通りにいく生き方はなかなか出来るもんじゃない。たとえば誰かに助けてくださいと素直に言うことも時には必要ですね、とふと思っていたところでした。

「いろんなものに折り合いをつける」っていうのは妥協とかではなく、自分の今いる環境や持っているものに納得するための通過地点だなと思いますね。失敗とか辛いこと含めて経験をするからこその、「折り合い」だと。どんなスマートに生きてるように見える人も、そこに行くまでに人知れず涙を流したり失敗したり、恥ずかしい経験をしているものです。まぁ狡いことしたり、罪悪感を持ったり、逆に良いことも沢山経験してると思うけど。いろんなことがありますね。

 

瀬尾さんの小説は、全体的に「しんみり感」と「あたかさ」が根底に流れている。切ないっていうよりも、しんみりします。悪役がでてこないので、さらっと流れるように読んでもいいっていう気楽さがあります。

 

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